フォント選びの妙




 

漫画や同人誌などを制作する際に、マックやウィンドウズに標準バンドルされているフォントだけでは数が足らず、さらに二次利用・商用利用の許諾される範囲がグレーゾーンのものもあるため、創作活動で豊かな表現を実現させるためにはサードパーティのフォントを揃える必要があります。

創作活動するにあたって、必要となるフォントを入手するには、次の三つの方法があると思います。

  1. ウェブ上で公開されているフリーフォントを使う。
  2. PhotoshopやCLIP STUDIO PAINTなどに付属しているバンドルフォントを使う。
  3. モリサワやダイナコムウェアが販売しているライセンスフォントを使う。

今回は、これらの利点と欠点について述べていきたいと思います。
勉強する猫

フリーフォント

ウェブ上で無料公開されているされているフォントがあります。これらの多くは同人誌などの商用利用が認められていて、最も現実的で容易なフォント入手方法です。

ただし日本語は文字数がとても多いため、デザインやヴァリエーションはそこまで多くありません(フォントをつくるということは大変骨の折れる作業なのだそうです)。しかし、それでも漫画などの創作活動に適したフリーフォントがいくつも公開されています。以下のサイトで検索すると良いでしょう。

バンドルフォント

よりプロフェッショナルな高品位のフォントを容易に手に入れる為には、バンドルフォントを狙うという手もあります。お絵かきソフトとしても使われているアドビのPhotoshopや、セルシスのCLIP STUDIO PAINT(注意:PRO版とEX版のみ)を購入すると、付属品としてバンドルフォントがついてきます。これらのフォントはDTPなどでも用いられる、とても高品位なものです。とくにアドビのPhotoshopではモリサワフォントの一部が、CLIP STUDIO PAINTでは漫画用のアンチック体が利用できるのは便利です。

ライセンスフォント

これまで紹介してきたフリーフォントやバンドルフォントだけでも十分に漫画を描くことが可能であると思います。しかし、漫画上でより多様な表現を求める場合には、ライセンスフォントを入手する必要があります。おそらく、モリサワが発売している「MORISAWA PASSPORT ONE」がもっとも高いシェアなのではないでしょうか?やとりえでもこれを導入しています。

この「MORISAWA PASSPORT ONE」の魅力は、なんといっても魅力的なフォントが無数に入っている点です。本当にこれは素晴らしいことです。音の出ない漫画において、セリフのフォントを選ぶという行為は、キャラクターに感情を表現する重要な手段であると思います。

たとえば、やとりえで公開している『海辺の街のしみうさ』の主役しみうさ君は、「リュウミン」に憧れる「」なのです!妄想パートではリュウミンを、現実であわてているシーンでは竹を使っています。

左のコマがリュウミン、右のコマが竹

「竹」

「リュウミン」

そして、ライセンスフォントの利点が顕著に現れるもう一つの点は、フォントのウェイト(太さ)を自在に選べる点です。フリーフォントやバンドルフォントでは、一種類か二種類しか太さが用意されていないため、より細い文字やより太い文字が欲しい時には対応できなくなってしまいます。その点、ライセンスものでは同じフォントでも何種類もウェイトが用意されています。

やとりえの現状

現在やとりえでは、無料フォントと、MORISAWA PASSPORT ONEを導入して創作活動をしています。フォントは、キャラクターに命を吹き込むことのできる重要な方途であり、液晶タブレットやお絵かきソフトと並んで重要なツールであると考えています。

まとめ

フォント探索はついつい後回しに、もしくはオンデマンドにしてしまいがちです。しかし「表現の多様性」を追求するために、無料フォントだけでも一通り揃えておけば、創作活動にとても表現の幅が広がると思います☆彡

すきねこ
全部手書きするという手もありますね!
しみうさ
手間はかかるけど、表現は無限になるし、一つのやり方だね